ドックスベストセメント

ドックベストセメント(Doc’s Best Cement)とは、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンに本社を置くCooley & Cooley社から発売されている歯科医療のう蝕治療で用いられる銅セメントの事、またそれを用いた治療法の事です。
むし歯菌を削って治すという発想とは全く違う、”虫歯菌を削らないでミネラルで殺菌する” という画期的な治療法です。
ドックスベストセメントは、アメリカ最大の歯科関連団体であるADA(アメリカ歯科医師会)において安全な薬剤として許可を受け、アメリカでは一般的に用いられている製品です。

歯髄(歯の神経)を取らない

虫歯で痛みが出た時は、むし歯の部分をすべて取るため大きく歯を削り、歯髄に達しているので歯髄を取るという治療がほとんどです。 ドックスベストセメントを使用することで、虫歯菌の部分をほとんど削り取る必要性はないので、大事な歯を、極力削らないですませることができます。
虫歯を残したまま虫歯治療を終了できます。
虫歯の部分は無毒な歯質に変化します。ドックスベストセメントで無菌化され石灰化し治癒します。
また、神経の上の自分の歯をほとんど削らないので、歯がしみにくいというメリットがあります。
 

ドックスベストセメントのメリット

神経を取らなくてはならない大きなむし歯の神経を取らないで済ませることができる。

神経を取ると歯の中に血流がなくなるので、残念ながら歯髄を取った歯は、長生きできません。
根に病巣をつくることがあり、なにより折れやすくなります。
歯の神経は、取らないほうが良いのです。
神経はかなり複雑な形をしており、どんなにしっかりと神経をとってもまた痛みや歯ぐきの腫れが生じやすいと言われています。

虫歯菌を削り取らないので、大切な歯を削る量が非常に少なくて済みます。

金属の詰め物をした場合、治療した詰め物の下から 虫歯になっていることがあります。
虫歯の部分をすべて削り取っても 虫歯菌が残っていることがあります。
通常、どこまで虫歯を削るかを色と硬さで判断します。
しかし、顕微鏡レベルでは組織の中に虫歯菌が入り込んでいて残っていることがあります。
そのため、治療した歯なのに 内部から虫歯になったり、治療後に痛みが出て 神経を取るような事があるのです。
ドックスベストセメントは、虫歯を削り取るのではなく虫歯菌を殺菌して、虫歯を自然治癒させる治療です。

治療期間と治療費を軽減することができます。

保険の治療で神経を取ってその後の処置も含めると3割負担で5000円以上要し、更にかぶせ物はほとんどが銀歯になります。
また治療期間は、1~2カ月来院で回数もかなりかかります。
ドックスベストは歯髄を残し、治療期間と治療費を軽減することができます。

歯の寿命が延びます。

神経を取らないので歯の寿命が延びます。
ドックスベストセメントの効果は半永続的と言われています。

薬ではないので、アレルギーの心配がありません。

強い抗菌剤を使う治療ではなく、銅イオンによる弱い殺菌力が永続的に的に続く治療なのでアレルギーの心配がありません。(主成分は人間の血液中にも含まれてるミネラルで銅、鉄分、マグネシウムなどです。)